先日のブログで
「冬は乾燥している。暖房するともっと乾燥する。」
「冬も換気は大事です。暖房して換気すると更に乾燥する。」
「で暖房も換気もやめられない。そしたらしっかり加湿するしかないよね」
ってことで
冬の適切な加湿の量というのを試算してみました。
本日は、加湿したらそのまま快適になる家と
加湿しても快適な温湿度にできない家の違いについて
湿度オタクの解説していきたいと思います。
加湿したらそのまま快適になる家
うちも参加している百年の家プロジェクト
超高性能住宅を提供するための建築ネットワーク
ここで百年仕様の家を建てたって方、おめでとうございます。
バンバン加湿しちゃってください。
(うちの設計施工であれば、
2008年以降のお引渡しは基本百年仕様でございます)
で百年仕様にかぎらず「加湿したらそのまま快適になる家」の条件
それは
「加湿したい空間の中で温度差が小さいこと」
ざっくりといえば「全館暖房している家」
窓まわりとか押入れの中など極端に冷え込まないこと
冬場の室内の温湿度を23℃50%目標にするなら
家の中で13℃以下になる場所がないことってなるんですが
いけるよって方
この冬バンバン加湿していきましょうね^^
冬場の目標加湿量は1日20Lが目安です。
がんばって加湿しましょう!
加湿しても快適な温湿度にできない家
じゃあがんばって加湿しても快適な温湿度にできない家の条件は
その逆となるわけで
「加湿したい空間の中に大きな温度差がある場所があること」
です。
ざっくりといえば「部分暖房(採暖)している家」
窓まわりとか押入れの中で結露が発生しているようなとこ
あるある話なんですが
暖房している寝室で空気が乾燥するから加湿器を使っている。
でもその部屋にあるクローゼットの中では、
水とり◯うさん(除湿機)に水が溜まっている。
これって・・・ほんとあるあるなんです。
部屋とクローゼットは水蒸気にとっては、同一の空間なんですが
加湿しながら除湿してるわけです。
バンバン加湿しても片方で除湿してるんで
いつまでたっても潤いませんから快適にならない(泣)。
そもそも冬の空気は乾燥してるんだから除湿はナンセンスです。
でもって結露って除湿とやってることはおんなじなわけで
まずやるべきは結露も含めて除湿をやめること
じゃあ何すればいいんでしょうか
窓まわりだったり押入れの中だったり寒い部分の温度を
上げてやること→
「加湿したい空間の中に大きな温度差がある場所をなくすこと」
となるわけです
結局
冬場の室内の温湿度を23℃50%目標にするなら
家の中で13℃以下になる場所がないことってなるんですが
窓まわりや押し入れの中の温度、一度測ってみてください。
13℃以上あれば、部屋の中の加湿が有効になりますからね
開放型ストーブの問題
加湿の話を描いていて大事な話を思い出したので付け加えておきます。
昔私の通っていた小学校では、
教室の煙突のついた石油ストーブがあって
窯がガンガンにあつくなって
その上には水を張ったたらいがおいてありました。
あれって加湿していたんですよね。
昔っから暖房したら加湿する習慣ってなじみがあったもんなんですが
みなさん加湿してますか
ちょっと横道にそれますが
最近出回ってる石油ストーブって
ファンヒーター含めてほとんどが開放型です。
開放型ってのは、煙突のついてないタイプのやつで
燃焼したガス(主に二酸化炭素)や水蒸気を室内に開放する型のことです
加湿だけについて考えると
開放型のストーブやファンヒーターって
20Lの灯油を炊くと20Lくらいの水蒸気を加湿してくれます
これでいいじゃんと思ったりするんですが
ところがどっこい大きな問題があります。
水蒸気と一緒に大量の二酸化炭素を放出するってところです。
暖房とともに換気は必須ですって話が、今回の話の大前提になりますが
換気の究極の目的
「二酸化炭素を室内から排気すること」です。
実はうちの事務所では、
エアコンとともに開放型のストーブを併用してるんですが
開放型ストーブ使用時ってめっちゃ眠くなります。
開放型ストーブ使用してすきま風換気だのみの自然換気の空間
怖いもの見たさでうちの事務所の二酸化炭素濃度を測ってみたんですが
やばすぎて公表できません。
というか測定器の測定上限を振り切ってしまったんです(汗)。
眠たくなるのは、ストーブ炊いて暖かくなったからではなくて
二酸化炭素濃度が高くなりすぎたせいだって気づき
背筋が寒くなりました。
めっちゃ換気不足ってことです。
開放型ストーブ使っておられる方、まだまだ多いと思うんですが
開放型ストーブを使う場合は、
よりたくさんの量の換気(空気の入れ替え)が
入れ替えが必要になります。
開放型ストーブ炊いた部屋で眠くなるのは、
そういうことだって覚えておいてください。
というわけで
脱線話のほうが長くなりましたが、重要な話なんでよろしくです。
さて次回は
おすすめの加湿の方法について紹介していきたいと思います。
栃木生まれの新型加湿器の紹介もできるといいなぁって
とくダネ情報しばしお待ちを