自宅を建てて17回目の冬、今でこそ偉そうに「暖房の達人」なんてタイトルでブログを書いてるわけだが、
いやはや17年前を振り返ってみると暖房の効いた部屋にいても冷や汗が出ちゃうんじゃないかって話だったりする(笑)
自然派・健康志向の寒い家
17年ほど前に自宅を新築した。どうせ我が家を建てるならモデルハウスにしたいもんだと思ったわけです。
モデルハウスにするならってことでそのテーマは雲南市の「健康住宅」、無垢の木や自然素材をいっぱい使って健康に良さそうな家をつくろうと思ったわけです。
というわけで自分の家なわけですから無垢の木やら珪藻土やらふんだんに使って自然派・健康志向の家、イメージ通りの家が建ったのでありました。
自然派・健康志向の寒い家って自虐的に書いてますが、同じ過ちを犯している人がなんと多いことか(チコちゃん風)って思うんですが、まさに建てた当時の私の家がそうであったのです。
今なら「健康住宅」の一番の条件は、「冬しっかり暖房してある家」って胸を張っていっちゃうわけですが、
建てた当初は、ドヤ顔で自慢の家をお披露目していました。1階のリビングには床暖房完備「いい家でしょ~」って(笑)。
そんな自慢の我家も一冬、二冬と冬を超すたびに、「寒い家」という反面教師としてのモデルハウスへ役目を変えていくこととなっていったのであります。
実際、床暖房だけじゃ寒い山陰の冬は越せたもんじゃありませんでした。
床暖房に石油ストーブ、足りないから石油ファンヒーター、エアコンにオイルヒーター、真剣に薪ストーブも設置も検討したりして、
どうやらモデルハウスはモデルハウスでも暖房器具のモデルハウスなっちゃうんじゃないかっていう状況でした(笑)。
おかげで「暖房の達人」ってどんなもんなのかって気づいたというわけで、寒い家を建てちゃったから一生懸命に暖房した結果って話でもあるわけです。
北海道や外国には「暖房の達人」がたくさんいる
最近の我が家の冬は、エアコンが24時間つけっぱなしです。お客様にもそうおすすめしている訳ですが、
なんせ「暖房の達人」なわけですから10月の終わり頃エアコンの暖房運転を始めたら4月、寒かったりしたらゴールデンウィークの頃まで暖房をつけっぱなしにしておくわけです。
寒い家を建てちゃったから一生懸命に暖房したとサラッと書きましたが、
これって比較的寒い冬を過ごす山陰においても一般的なことではありません。
寒くてもガマン、仮に高性能な断熱気密性能を持つ家に住んでいたとしても暖房はガマンする。
冬は家のなかでも厚着、コタツに入り込んでミカンみたいな生活が普通だったりするわけです。
15年くらい前になりますが、百年の家プロジェクトに参加して網走の住宅事情を視察しました。
以来ドイツ、カナダ、スイス、フランス、札幌、スウェーデンにフィンランドとあちこち住宅を見に行ったり、
ホテルやその会議室に滞在する機会に恵まれ、一番感じたことが今回のブログのテーマです。
北海道や外国の寒い冬を過ごす地域の人達って暖房の達人だって話です。
寒い冬、家の中や屋内で過ごすとき、シッカリと暖房しているのです。
ここでいうシッカリというのは、のべつまくなし、ところへだてなくです。
山陰の冬、ホテルにチェックインするとロビーはともかく、それまで空室であった客室は寒いままというのが普通のことですよね。
北海道や暖房の達人達の国ではそんなことはありません。
チェックインしたての部屋はもちろん、朝一番で予約した会議室に入っても暖かい。シッカリと暖房してあるからです。
端的にいうと暖房の達人とは「健康を守るためにしっかりと暖房できる人」なのだと思います
。ここでは省エネとかZEHとかまったく関係ない話のわけで、そういった性能のともなわない我が家においても「もったいないチェンジ」を成し遂げたわけです。
家族の健康を守るためにどんなに光熱費がかかってもしっかりと暖房しているわたしは立派な「暖房の達人」であると言えるんじゃないでしょうか。
暖房の達人の3箇条
健康を守るためにしっかりと暖房するのが「暖房の達人」であるならば、健康を守るためにしっかり暖房するってどんなだろうってことでしっかり暖房の3か条というのをつくってみました。
1.24時間暖房(家の中に1台以上24時間オンの暖房器具があること)
2.浴室暖房(裸になる浴室および脱衣は一番あたたかい空間であること)
3.寝室暖房(寝るとき夏布団でいいくらいの寝室の室温であること)
補足をすると
1.の24時間暖房は家中暖房というのが望ましいのは言うまでもありませんが、居住スペースでコタツ等(採暖)がいらないくらいの室温であることが目安です。
より活動的になり、北海道の達人から教わった言葉ですが「家の中が暖たたかいから子どもたちも寒い外に遊びにでかけるんだよ」って含蓄のある言葉だと思いませんか。
2.の浴室暖房はいうまでもなくヒートショック対策です。服を脱ぐ場所が家の中で一番あたたかい場所であるように心がけます。
おまけの話ではありますが、浴室・脱衣暖房を24時間暖房にすると人がオフロに入っていないときの浴室・脱衣場がめっちゃいい室内物干し場になります。
うちの家では、浴室にあるエアコンが24時間稼働しているのですが、家族みんなの入浴後、
洗濯物を干しておくと翌日お湯を張るころには、洗濯物が取り込めます。
浴室自体の使用後の乾きもめっちゃよくなるのでカビ等も生えにくく、掃除も楽になり、ヒートショック対策あわせると一石三鳥ですね。
3.意外と見落とされがちなんじゃないかってのが、寝室の暖房です。
寝るときは布団に入るから大丈夫って、日本の寝室の冬の室温は世界的に見てもかなり低いほうなんですって。
「フカフカの羽毛布団があったかくて幸せ」とかって喜んでいる場合ではありません。
みんな寝ているときだって呼吸しているんです。
3箇条に共通して言えることですが「吸い込む空気が暖かいほうがいい」っていうのが健康を守るための暖房の基本となります。
年末年始の忙しさにかまけてブログの投稿ができなかった。今年はこれからどんどん投稿していきます。応援よろしくお願いします。